マンナンパン粉
吸油率(=揚げ物をした時に、食材が吸収する油の量の割合)が従来より20%低い揚げ物ができるパン粉です。
(特許第5097909号)
「新連携」事業に認定されました。
新連携事業『低吸油性「マンナンパン粉」と添加物としてのこんにゃくゲルの開発、製造及び販売』が、2009年6月に、四国経済産業局において認定されました。
本事業ではこんにゃくゲルを添加することにより 吸油率の低減を図ったパン粉「マンナンパン粉」ならびに、添加物としてのこんにゃくゲル単体を 製造・販売していくものです。
「マンナンパン粉」はフライ時の吸油量を低減することにより、 脂質分の摂取をおさえることが可能な商品であり、 また天然の添加物であるこんにゃくゲルは低カロリーであるという優位性も持っています。 中温としては、「健康」をキーワードにした商品を、さらに開発し、拡販してゆきたいと考えております。
新たな市場を掘り起こす
冷凍食品の揚げ物はカロリーが高く、昨今のダイエットブームで 若い女性から敬遠される状況にあります。
また、コンビニ、スーパーで買った揚げ物をレンジで温めると 水分が出てベタベタした食感でおいしくないですよね。
その原因はころもに油がたくさん入っていることです。 その油を減らすことができればレンジ対応の揚げ物商品が実用化できるだろうと考えました。揚げ物商品でも健康に留意した商品づくりができれば、新たなマーケットを開拓できると考えたのです。 (油の含有量を抑えた点でスーパーでの特売商品になっているものと差別化が図れるという狙いもありました。)
揚げ物の油の量の計測方法の確立
開発に取り掛かったのは2007年でした。 吸油率(=揚げ物をした時に、食材が吸収する油の量の割合)の低いパン粉を以前から検討しており、多糖類(デンプン、グリコーゲンなど)を加えることで実現できるという情報を得ていました。しかし、きちんとした研究データが無かったため、本格的に取り組もうと愛媛県産業技術研究所に研究依頼をしました。
揚げ物に含まれる油の量の測定方法は、実は確立されたものはなかったのです。以前は揚げる前と後の重さを比較するなんてこともやっていましたが、それでは水分もひっくるめての重さになってしまい正確とはいえませんでした。試行錯誤の後、揚げ物の油を抽出する方法を確立し、それによって正確な油の量の計測に成功しました。
こんにゃく製造業者とのコラボレーション
こんにゃくをパン粉に混合させるという見通しは立っていたものの、具体的にどうすれば求める商品になるかを 実験を繰り返してくれる製造メーカーはないかと探してたところ、大洲市の株式会社「誠実村」さんと意気投合し、協力して 開発にあたりました。完成形まで持っていくのに約半年を費やしました。
従来より約20%油分をカットした揚げ物の完成
結果、従来品に比べ油分を約20%カットすることができました。
さらに、揚げてから時間がたっても このマンナンパン粉で揚げたものは サクサク感が損なわれないということが分かりました。その理由は こんにゃくが水と結びつく性質から 油分をはじき、ネタの水分がころもに吸い込まれるのを 防ぐ役割があるからであろうと考えられます。
この貴重な研究成果を保護すべく2008年6月に特許申請をしました。(特許第5097909号)
コストも従来と変わらず
この「マンナンパン粉」ですが、マンナンの混合割合はパン粉に対して20%~30%程度ですので、コスト的には従来のパン粉と あまり変わらない価格で提供できます。
冷凍食品メーカーへ「ヘルシー揚げ物」の提案
マンナンパン粉を、いくつかのメーカーに紹介したころ好意的な反応を頂いています。正式に導入されればヘルシー揚げ物が現実のものとなり冷凍食品市場に新たな風を起こすものと考えております。
これからに向けて
マンナンパン粉の普及に努めるとともに、さらなる機能性の向上を図っていく所存です。
私たちと新たな食品を共同開発してみませんか
マンナンパン粉を使った健康志向フライを開発したいと熱望しております。採用を検討したいなどのご要望がございましたら、当サイトお問合せフォームよりお気軽にご連絡ください。